スイス国境近くの小さなアンシェ村から
憧れの都パリまで、400キロメートル。
徒歩で2年かけて。
答えはシンプル。
まだ見ぬ世界への、燃えるような憧れ。
パリで出会ったのは、荷造り職人という仕事。
貴族たちの豪華な衣装を木箱に詰める、地味な作業。
でも、ルイの目は輝いていた。
パリで世界初の旅行鞄専門店を開いた時。
ルイは既存の常識を疑った。
当時の主流は、馬車の屋根用の丸い蓋。
でも時代は変わっていた。
蒸気船、鉄道という新しい旅の時代に。
既存に満足せず、新しい可能性に挑戦する。
慣れ親しんだものを疑い、より良い方法を探す。
「グリ・トリアノン・キャンバス」
ルイが生み出した、灰色の防水トランク。
軽くて、丈夫で、平らに積める。
ナポレオン3世の皇妃ユージェニーが愛用し、
貴族たちがこぞって注文した。
パリ万国博覧会。
ヨーロッパが初めて目にした、日本という未知の世界。
繊細な工芸品、美しい庭園、優雅な着物...
そして、不思議な紋章「家紋」。
息子ジョルジュは「モノグラム」を生み出した。
日本の家紋からインスピレーションを得て、
LVの文字に花と星を組み合わせた複雑なパターン。
未知なる文化への敬意。
新しい美への挑戦。
世界中の美意識を旅する心。
なぜ人は旅に出るのか?
なぜ未知の土地に憧れるのか?
それは、好奇心があるから。
ルイヴィトンを手にする人も、同じ。
今度の出張先では、どんな人に会えるだろう。
今度の旅行では、どんな発見があるだろう。
今度の挑戦では、どんな自分に出会えるだろう。
同じ景色、同じ道、同じ毎日。
慣れ親しんだ環境では、感性は眠ってしまう。
でも、一歩外に出た瞬間。
見知らぬ街角を曲がった瞬間。
異国の空気を吸った瞬間。
眠っていた感性が、突然目覚める。
新しい場所への一歩は、勇気がいる。
未知への挑戦は、不安も伴う。
でも、信頼できる相棒がいれば?
170年間、旅人たちを支え続けた相棒がいれば?
距離の問題じゃない。
お金の問題でもない。
本物の旅は、心の姿勢から始まる。
その瞬間、あなたは旅人になる。